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徒然ラボ

くだらないことがおもしろい 好きなんだからしかたない

本を読まない人に本を薦めてみる(あるいは劇団ひとりで釣る)話

タイトルの通り、最近文字の本を読まない友人に読みやすくて面白い本を教えろと言われたので何冊か本を薦めました。
本人は嬉々として図鑑は大好きでいつも見ていたと話していましたが、大学生になるまでも本を全く読んでこなかったという筋金入りの本嫌いを相手にするということでかなり難しい選書です。というか、活字アレルギーのまま大学によく来れたなという気持ちが浮かんできましたがそれは置いておきます。
とはいえ全くの他人ならいざ知らず、同じ大学に通う人間で、大体の好みはわかるので案外さっと3冊ほど選ぶことができました。そしてその選んだ三冊がこちらです。

そのノブは心の扉 (文春文庫)

そのノブは心の扉 (文春文庫)

ときどき意味もなくずんずん歩く (幻冬舎文庫)

ときどき意味もなくずんずん歩く (幻冬舎文庫)

未来いそっぷ (新潮文庫)

未来いそっぷ (新潮文庫)

下に行くほど友達が読むのに手こずる本になっていきます。初級、中級、上級の並び。とはいえ最難関でも星新一なのでどれも読みやすい本ではあります。
友達は劇団ひとり好きなので、まんまと1冊目につられて読書を始めましたが、どうやら星新一で挫折してしまったようです。

今回はこのうちの初級、劇団ひとり著「そのノブは心の扉」について書評とまではいかないものの、感想をつらつらと書いてゆきたいと思います。そして、劇団ひとりさんについて書きたい。

本の内容はというと、日々の出来事や思いの丈をエッセイとしてまとめたもので、具体的には劇団ひとりが無償の愛の実践のために石を愛してみたり、自分の弱さを捨てるために寺に修行に行ったりというもので、すべてオチはカッコ悪いながらも人間臭くてどこか共感できるような内容です。

思うに、この人間くささというのがこの本を面白くしているもので、これはこの本が劇団ひとりが芸人としての芸能生活の一部を切り取っているのではなく、人間、川島省吾として生活を綴っているからこそ滲み出してくるものなのだと思います。中年のおじさんがカッコつけようとして結局はカッコ悪い結末に、日常に引き戻されるという一連の流れは中年のおじさんに限らず誰にとっても経験のあるもので、苦くも愛おしいものです。それが小説家でもある劇団ひとりによる軽妙な筆致で描かれているのだから面白くないわけがありません。
ネタバレはあまり好きでないので詳しくは書きませんが本当に楽しい。AVOSとか乗馬の話とかイボの話とか本当にカッコ悪くて愛おしい。

さて、ここからが本題(なのかもしれない)。この本で劇団ひとりのことがさらに好きになったのは間違いありませんが、もともと好きな芸人さんはと聞かれると劇団ひとりダンディ坂野と答えるほどひとりファンの僕であります。昔から劇団ひとりに似てるねって言われてきた過去を持つ僕でもありますが、好きなのはそれが理由ではなく、やはりその芸人としてのおもしろさです。

今やバラエティ番組ににひっぱりだこの人気実力派芸人である彼の魅力を簡潔に伝えるのは難しく、代表作と呼ぶべきものを独断で決めてしまうのは心苦しいですが、あえて言いましょう。
「ゴッドタン」を見ればわかると。

おそらくどの番組よりも自由な、本気な、実験的な劇団ひとりが見られるのがこの番組です。劇団ひとりが好きな人もそうでない人も、どうしようもなく暇になったら一回見てみればどうでしょうか。おすすめはマジ歌選手権。

ここから先はもはや語るだけ野暮な気がします。彼を表現できるだけの言葉を僕は持ち合わせていません。幾つか動画を紹介するだけにしようと思うので興味のある方はどうぞ。

1:00から

読書ネタにかこつけて劇団ひとりについて書きたかったのが今回でした。

おしまい