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徒然ラボ

くだらないことがおもしろい 好きなんだからしかたない

「タイトル(だけ)時代」

こんばんは、幸田アダです。

タイトルを大切にするあまり、中身ほったらかしで満足しがちな幸田アダです。

今日も今日とて雑記を書きます。

テーマはずばり、タイトル。

読者の方は知っているかもしれませんが、この世はまさにタイトル時代です。

後に詳しく書きますが、もはやタイトルしか読んでもらえない時代です。

 

IT技術が発達した結果、主にはスマホが普及した結果だと思いますが、誰もが手軽に情報を作り、発信できるようになり、世の中には信じられないほど多くの情報が溢れるようになりました。きっとSNSのタイムラインの流れるスピードを見れば一目でそのことがわかると思います。

そのうちわけを見てみると、TwitterなどではGIFや写真などの視覚に訴える情報も大いに幅を利かせていますが、やはり大部分はまだ文字による情報が占めています。

つまりこの時代がどんな状況かといえば、瞬間瞬間に過ぎ去っていく文字の嵐。

テレビをつければCMで新製品のコンセプトを示す様々なロゴの文字が画面を駆け巡り、番組が始まれば字幕スーパーが軽妙なやりとりを盛り上げます。そして、天空の城ラピュタが放送されれば、ツイッター民達は「バルス」で秒間14万3千ツイートを叩き出します。

テレビに限らずともスマホを手に取っても、パソコンを開いても、街に繰り出そうとも僕たちの目には文字、文字、文字。

もはや避けようもなく、生活のあらゆる場面において文字にさらされるのが現代人。

そんな今を生きる人にとって、文字は重要な情報であることに違いはありませんが、文字に対して食傷気味になっているということもまた事実です。

世の中には人々を楽しませる娯楽として、日々素晴らしい本が出版されていますが、その出版業界の柱となっているのは小説より文字の少ないマンガです。小説でも最近はマンガと見まごうような色とりどりの表紙デザインがなされていて、文字以外の情報で差異を生んでいくマンガのやり方をつかっているのがわかります。

そしてもはやマンガの文字を読むのさえ億劫な人もたくさんいて、そんな人たちに向けてもアニメの門戸は開いていて、アニメ映画はしばしば社会的なムーブメントを引き起こします。

ほとんどの人は娯楽の時間にまで文字なんて読みたくないんです。

つまり、人は生きていくのに文字を読まなくてはいけないものの、実のところ読むのは億劫なんです。

散々と文字は面倒だという話をしましたが、文字が必要不可欠なのはその情報としての精度や手軽さゆえで強力な武器であることには変わりありません。

様々な事象の要点や理念を人に伝えるにあたってはやはり文章による説明がより深い理解をもたらすことが多いです。哲学書だって文字で書かれてますしね。(読むことが面倒なことであるからこそ、逆に読むことで人の知らない有利な情報を得ることができたりするのもまた面白いです。)

大切なのは文字という強力な情報媒体を使うとき、それにつきまとう面倒さをいかに乗り越えさせるかということです。

このことを考えるとき、タイトルの大切さというのが無視できない。

というか一番大事。

だって、人が文字を読むとき最初に目に触れるのが「タイトル」だから。

タイトルの印象によって人はその先を読むか読まないかを判断します。

というか、たいていのタイトルしか読みません。

本屋に行って本の中身から見ていく人はいないし、背表紙のタイトルをさーと見回すことがほとんどでしょう。

ネットニュースだって見出し、いわゆるタイトルの部分で興味の有無が決まります。

このようにタイトルは文字の力を使おうとする人にとっては、超大事な要素で、これによって内容の伝達率以前の、内容に目を通してもらえるかどうかが左右されます。

ということでもっと「タイトル」についてもっと考えてみよう、というのが今回の本題です。

題材として最近の特徴的なタイトルをいくつか挙げると

①シャープのペン型スキャナー辞書「ナゾル」

Appleの「iPhone

海遊館がプロデュースした新しいタイプの水族館「ニフレル」

などが挙げられます。

最近のタイトル事情を考えると上の三つのタイプが特に目立つので、今回はこの3タイプに絞って話を進めてみようと思います。

まずは、①。

これは商品のコンセプトや使い方を短い言葉にまとめたタイプのタイトルです。

これが昨今のタイトルにとっておそらく最重要の視点で、タイトルを見ただけでその事物の本質がパッとわかるということに重きをおいています。まさに「一目瞭然」のタイトル。ここでお客さんの気持ちをゲットしてしまえばもうこっちのもの。

この例では、「商品が電子辞書でありながらペン型で、わからない文字を『なぞる』だけでその言葉の意味が調べられる」という目新しさを持ったものであることから、使うときの動詞を抽出して「ナゾル」と名付けられていると思います。

商品を説明するまでもなく形と名前を見てもらった時点でその斬新さが伝わる実に素直なタイトルで、購入後もスムーズに使い方がわかる、UXデザインとしても優れたタイトルです。

このタイプだと、自動洗浄トイレ「アラウーノ」、子どもでも使える万年筆「カクノ」とかが挙げられます。

変わり種だと石巻市の体験型宿泊施設「モリウミアス」なんかもあります。

商品の本質から切り取った言葉なので、動詞や形容詞であったりすることも多く、カタカナ表記したりすると名前としては斬新になることも多く、非常に便利なネーミング技術です。

 

お次は②。

 これは見ただけでどこのブランドによるものなのかがわかるタイトル。

タイトルだけで企業や製作者のアイデンティティがバシッと伝わるタイプのものです。

あまり詳しく説明する必要はないような気がします。「iPhone」、「iPad」、「iMac」など「i」がついていればアップル社の製品であることが誰でもわかりますし、マック信者はその時点で興味を持つはずで、購買意欲はぶち上げられます。

企業側からユーザーにブランドが伝わるのと同時にユーザー間でもそれが伝わるという点も重要で、アップルユーザーは、「i〇〇」という名前で以って洗練されたデザインで知られるアップル社の製品だということを他者にアピールすることができます。ブランドというのはそのようなアピールでユーザーに一種の自信を与えることが大事なので、「i」は実によくできています。

アップル〇〇、とかディズニー〇〇とか企業名をそのまま頭につけてしまうのも素直なやり方ですが、個人的には遊び心に欠けるなーとも思います。

 有名どころでは「Playstation〇〇」、リズナブルな立ち食いスタイルが有名なフレンチなどで知られる「俺の〇〇」などもこのタイプですね。

曲はte'の「音の中の『痙攣的』な美は、観念を超え肉体に訪れる野生の戦慄。」

このバンドの曲名は全部30文字、超長くて難解。

 

 最後は③。

これは最近の僕のお気に入りです。

いわば「ぶつ切りポエム型」。

①とよく似ている印象ですが、カタカナ表記によるところが大きく、タイトルをつけるときの頭の使い方のことを考えると、僕としては別物な感じがします。

こっちの方が遊び心成分が強く、タイトルとしてのインパクトに重きを置いてます。

「ニフレル」の場合、「感性に触れる」の一部を引っ張ってきて「ニフレル」。

コンセプトを抽出したものではありますが、コンセプトも随分ポエティックなもので使い方などとは違い実用性や具体さというよりも感性に訴えることを意識しています。

それに最も大事なのはこの「ぶつ切り」感。

「食べる」(動詞)とか「大きい」(形容詞)のような品詞を取り出すのではなく、日本語の文字列を言葉のまとまりを無視して切ることによって、耳慣れない、それでいて小気味の良い耳障りのタイトルにしています。

音楽的なセンスが光るのがこのタイプのタイトルの特徴です。聴覚的。

感覚的な説明だと宇多田ヒカル桑田佳祐の歌唱のようなもので、例えば宇多田ヒカルの「Automatic」の冒頭、「七回目のベル」を日本語としてのまとまりのまま「ななかいめのべる」と歌わずに、「な、なかいめのべる」と歌うあの歌い方のような魅力。日本語でありながらあえてそのリズムを外すことによって言葉に新しい響き、そして魅力を持たせるというテクニック。

 このタイトル技法は可能性を感じさせるものではありますが、現状のところは渋谷「ヒカリエ」ぐらいしか思いつきません。助詞と何らかの品詞を足してカタカナにしたタイプが多いですね。でも今後増えていくこと間違いなしのタイトルです。今後、詩的でコンセプチュアルな企画が多くなっていくはずなので、このタイプのタイトルはそれらによく調和します。

 

以上三つのタイプを取り上げて見ましたが、いかがでしたか?

このほかにもひらがな(主に地名)とカタカナのハイブリット型、日本語を単純に大文字アルファベット表記型、英語の頭文字集めた型、言葉をくっつけた型、もうこれ文章じゃん型(文頭に接続詞「だから」とかぶっこまれるとなおインパクト大)、

(例)「せんだいメディアテーク」「TSUNAMI」「SMAP」「サカナクション」「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない

などいろいろありますが、最近のトレンドという感じではないですね。

いろいろと書いてきましたが、

とにかくタイトルが大事。それが伝わればいいなと思います。

だって僕も日頃タイトルしか読んでないので。うまく考えられたタイトルが増えればそれだけ世の中に面白そうなものが増えるので嬉しいです。

あとタイトルの重要度、ひいてはコピーライティングの需要が高まって、いつか僕の詩作の経験が活かせる時代が来たら本当に楽しいなと思います。

 

面白いタイトルを知っている方やタイトルについて持論がある方、是非コメントいただければ嬉しいです。

今日はタイトルにまつわる楽曲を貼り付けてみましたが、また今度タイトルの良い曲をまとめた記事とか書いてみたいです。

それではさようなら。